松下幸之助氏にまつわる話で有名な話しがあるのですが
叱られるために社長室に入った社員は、社長室から出てくるときには
モチベーションが上がっていたそうです。
なぜ、このようなことができたのでしょうか?
これには「伝え方」がとても重要です。
例えば、部下がミスをしてお客様からクレームが来たとします。
「お客様からクレームが来たぞ。注意しろといつも言っているだろう、だらしないからこうなるんだ」
と言われてモチベーションが上がるでしょうか。
そもそも、あなたはなぜ注意したり叱ったりするのでしょうか。
少なからず、注意する相手に期待していて、その期待を裏切られたからではないでしょうか。
期待していないのであれば、担当から外すか、あなたがやれば良いことです。
では、先ほどの言葉で期待していることが伝わりますでしょうか。
松下幸之助氏はこの「期待している」ということを伝えるのが非常に上手だったそうです。
人間は無意識のうちに期待に応えようとします。
「ああ、自分は期待されていないんだな」と思うと
期待していないという「期待」に応えようとします。
この行き違いが、どんどん進むと当事者同士では修正できなくなってしまいます。
先ほどの例を修正すると
「お客様からクレームが来たぞ。注意しろといつも言っているだろう。
君ならできるはずだと期待しているが、こんなことになって私は非常に残念だ。」
と言われたらいかがでしょうか。
受ける印象はかなり違うと思います。
感情的に言い放ってしまうと、後に引けなくなることもあります。
言葉が出そうになっても、一度言葉を考えて伝えるようにしてください。
もちろん、災害や人命救助などといった時は、そんな余裕はありませんから
考える必要はありません。
しかし、日々考えることによって自然と伝わる言葉が出てくるようになります。
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