明石市長の暴言から今の時代のリーダーを考える

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明石市の市長の暴言について色々と議論が出ております。

2年前の出来事で選挙前という時期もあり色々な憶測が飛び交っているようですが、何にせよ「火つけてこい」という発言については擁護しようがありません。

しかし、発言の全文を見る限りでは市民のために頑張っていたのではないかと思います。

本当にもったいない、というのが私の考えです。

明石市の人口も税収も増えていたようですので、能力は高かったと思いますが、本人もおっしゃるとおり、この暴言を見ると今求められるリーダーの資質は無かったのかもしれません。

今のリーダーは感情をコントロールし周りを動かすことが求められますし、7年間案件が進んでいないのであれば、改善するようにもっと早く動くべきでした。

しかし、もう一つ注目するべきは暴言を吐かれた本人はパワハラを受けたと感じてなかった、という点です。

暴言を吐かれてもパワハラにならない?

もしあなたが報道に出ているような「火つけてこい」「一千万自分で払え」などと言われたら、どのように感じますか?

間違いなくパワハラを受けた、と感じると思います。

しかし、今回の被害者とも言える本人は「パワハラを受けたと思っていない」とコメントしています。

おそらくこれは「なぜ、この立ち退きが必要で、それが市民のためである」という事がハッキリしており、本人も怠慢だったことを認めているから、だと考えられます。

しかし、何度もしつこく言いますが、この暴言はダメです。

この暴言を吐いた時点でリーダー失格です。

感情をコントロールするには自分はあまり発言しないほうが良い

あなたと部下が二人で話をしていると仮定します。

ここで、あなたが話をしている場合、あなたの話を聞いている人は誰でしょうか?

当然、部下は話を聞いていますが、もう一人話を聞いている人がいます。

それは話をしている「あなた」自身です。

人間は話しながら自分の言葉を聞いています。

自分自身の言葉で怒りがこみ上げてきます。

最初は穏やかだったのに、徐々にキレ始める人っていませんか?

それは自分自身の言葉を聞いて怒りがこみ上げてくるのです。

もし感情が高ぶりそうだとか、感情が高ぶってきた場合は一旦話しを止めて話すことをやめましょう。

今のリーダーに求められていることは?

部下のモチベーションを上げて生産性を高める。

自主的に動ける人財を育てる。

こういったことが求められますが、何よりも会社の目的を達成しなければなりません。

そのために、必要なコミュニケーションがあります。

今回の件から考えますと、まず7年も放置していたことが問題です。

進捗がないのであれば、問題点は何か?問題を取り除くためにはどうするべきか?いつまでに行うのか?

こういったことを都度進捗を確認し、見直していかなければなりません。

過去は変えられません。

怠慢だったかどうかを議論しても物事は進みません。

未来に向けて議論を進めなければ、今回のようなことになりかねません。

目標地点と目的を明確にする

これらが明確でないと部下も動きが取れませんし、最後に言い訳をしてくるパターンが多いです。

逆に言えば、行動する前にできない理由が数多く出てくると目的や目標がハッキリしている、ということです。

最初にできない理由が出てきたときに、その理由を潰していけば、その計画の成功率が高くなります。

「できない」ことに注目するのではなく「どうやったらできるか」を考える

今回の件も見受けられますが、できない、できなかったことに注目しても前に進みません。

できない、ことに注目すると「やっぱりできない」という結論になってしまいます。

ところが「どうやったらできるか」という議論をしていくと不思議とできる方法が見つかります。

ここで注意してほしいことは、けっして上司から「答え」を出さない、ということです。

「答え」は必ず部下に出させてください。

ヒントぐらいは大丈夫ですが、絶対に上手くいかない方法を部下が提示しても絶対に「ダメ」だとは言わないでください。

「その方法だと、こういうことが予想されるけど、そうなった場合はどうする?」と質問してください。

あくまで部下が自分で考えたんだ、と思わせることが必要です。

今のリーダーに求められること

リーダーは自分の感情をコントロールし、論理的に説得することが求められます。

また、本人に考えさせ成長を促し、モチベーションを高めていくことも求められます。

360度評価などで部下から評価されることもありますが、リーダーは部下の評価を気にするあまり、部下に迎合してはいけません。

部下の意見を無視するのではなく、当然良い意見は取り入れるべきですが、会社の方針に沿うものなのか、沿うものでないのであれば、きちんと説明できなければなりません。

そして、部下がダメなことをした場合は、しっかりと「叱る」ことも必要です。

部下を正しく成長させ、それによって会社も成長する。

感情ではなく論理的に説得する。

こういったことが今のリーダーには求められています。

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    中山 大輔
    中山 大輔株式会社アーシブ 代表取締役・日本メンターコーチ協会 認定コーチ
    11 年間会社の総務人事担当者として、労務管理や社員教育などを担当。
    株式上場チームにも所属し、その際、内部統制構築、内部監査
    子会社統括管理の担当者となる。
    その後、研修会社に転職し日本全国で延べ2,000 時間以上の社員研修の実施に携わる。
    2016 年に株式会社アーシブ設立。
    リーダーシップやマネジメントの企業研修講師を行い
    介護施設の離職率を20%から6%に下げ
    ホテルでは新入社員の離職率が50%前後だったのを1年で11%
    2年目は7%にするなどの成果を出している。

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